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東京たまご物語

東京たまご物語は、文と料理、写真も釜浅商店のスタッフが企画し連載する「たまご料理」と料理道具にまつわるショートストーリーです。
オムニバスのように続いていく、
そんなお話たちを全8編でお届けします。
オムニバスのように続いていく、
そんなお話たちを全8編でお届けします。
〜お弁当のたまご焼き〜
今朝はいつもより少し早く起床し、三歳になる娘の為のお弁当を作っている。
今日は保育園の遠足とあって、
娘は昨夜から楽しみにしていた。
ボウルでたまごを溶いて、卵焼きの準備をする。
先日、妻が買ってきた「銅厚手たまご焼器」を手に取った時にふと思った。
最後に美味しいたまご焼きを食べたのはいつだったろう。
シンプルな料理である事が災いして、それまでは身近にあるフライパンやらで適当に作っていた。
味もそこそこ、こんなものかと思っていた。
試しに銅のたまご焼き器で作ってみると、溶きたまごを流し込んだ瞬間に小さな気泡がぷくぷくと現れた。熱が均一にまわるので、ムラなく素早く卵焼きが巻ける。
そのおかげで、たまごのしっとり感が失われないのだ。
作りやすさと美味しさが両立された料理道具。
出来立てのたまご焼きを一口ほおばると、思わずその美味しさに嬉しくなった。
ふんわり柔らかい食感と、たまごそのものの風味が口に広がった。
母の作る少し甘めのたまご焼きが大好きだった事を思い出させてくれた、銅のたまご焼き器。
こうして自分の作るたまご焼きが、娘とっての思い出の味になってくれたなら。
そんな想いも込めて、ゆっくりとたまご焼きを巻く。
文:mineco
今日は保育園の遠足とあって、
娘は昨夜から楽しみにしていた。
ボウルでたまごを溶いて、卵焼きの準備をする。
先日、妻が買ってきた「銅厚手たまご焼器」を手に取った時にふと思った。
最後に美味しいたまご焼きを食べたのはいつだったろう。
シンプルな料理である事が災いして、それまでは身近にあるフライパンやらで適当に作っていた。
味もそこそこ、こんなものかと思っていた。
試しに銅のたまご焼き器で作ってみると、溶きたまごを流し込んだ瞬間に小さな気泡がぷくぷくと現れた。熱が均一にまわるので、ムラなく素早く卵焼きが巻ける。
そのおかげで、たまごのしっとり感が失われないのだ。
作りやすさと美味しさが両立された料理道具。
出来立てのたまご焼きを一口ほおばると、思わずその美味しさに嬉しくなった。
ふんわり柔らかい食感と、たまごそのものの風味が口に広がった。
母の作る少し甘めのたまご焼きが大好きだった事を思い出させてくれた、銅のたまご焼き器。
こうして自分の作るたまご焼きが、娘とっての思い出の味になってくれたなら。
そんな想いも込めて、ゆっくりとたまご焼きを巻く。
文:mineco
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